【あらすじ】
複視に斜視、ケロッと嘔吐して神経麻痺を引き起こしたオバラさん。
強き母サチコが探し出したのは(諸々チャーミングな)医師の御座す大学病院だった。
オバラさん。愉快な脳外科病棟暮らしの始まり始まり。
詳しくはこちら
「オバラさん。とナースさん。」
(手術痕やオバラさん。の内部やらが出てきます。苦手な人はアットホームなあのアプリへ避難避難!)
MRIとJITTERIN'JINNの蜜月な関係
よちよちしながら診察室へ、むつかしい顔をしたチャーミング先生(もういい、チャミ先て呼ぼう。)による問診、運動機能のテストを経て「入院」を言い渡されたオバラさん。まずたどり着いたのは検査室でした。
白くて大きな筒がありました。
そう、人間スライサーMRIさんです。
検査中筒の中にはズンチャ、ズンチャと忙しなく轟音が響きます。
…それも何故か裏打ちのアクセントで。
(ガチャン!…ズンチャズンチャ…)
♪あなたが私にくれたもの~キリンが逆立ちしたピアス~
(ズンチャズンチャズンチャ…)
♪あなたが私にくれたもの~シャガールみたいな青い夜~
(ズンチャズンチャズンチャ…)
♪あなたが私にくれたもの~ユニオンジャックのランニング~
(ユニオンジャックのランニング参考画像)
大好きだったけどー彼女がーいたーなんてー。
意識と「さよなら、してあげるわ」一歩手前でストレッチャーにてお迎え。
ウトウトした中でお会いしたのが後にお世話になる目力極まるナースさん。その人だったのです。
なかなか体験することでもなし、この後オバラさん。が受けた検査を覚えている限り早足でご紹介。
・眼底写真撮影
・血液検査
・腰椎穿刺(ルンバール)
・胸骨穿刺(マルク)
眼底写真を記念に頂きました。うわ。
JITTERIN'JINNにうつつを抜かしていられたのも束の間、容態は悪化の一途を辿ります。
(病名で身バレも有りうるので伏せさせてね。すまんな。)
オバラさん。と緊急手術
入院して3日目、オバラさん。は個室に移されておりました。
頭蓋骨の中で脳を保護している「髄液」の排出ができなくなり、徐々に溜まって視神経や脳を圧迫し始めたのです。
(ドアが傾いたり、増えて見えたのはこの前兆だった模様。)
もう少し先にと予定されていたオペが前倒しに、オバラさん。人生初の(出来れば最後にしたい)脳室ドレナージ術へ。
「3時間」に託されたもの
オペ室で麻酔のマスクをつけて、「じきに眠くなりますよ」という声を聞いてから目覚めるまでの記憶がありません。
その間3時間。
執刀医は、オペ室のナースは、家族は、私は、どうしていたのか今となっては全く分からないまま。
ただ、ガラス張りの小さな待合室で家族が握りしめていたものは何となく、わかる気がするのです。
小さな待合室に大きめ家族がぎゅうぎゅう。
永い永い夜を経て
手術後すぐ、上から下から管まみれのオバラさん。はICU(集中治療室)暮らしになりました。
隣は脳腫瘍のおいたん、いびきが凄いのよ。(脳が障害されると尋常ならざるいびきをかくことがあります。)
お見舞いに来ていたご家族の風当たりの強いこと。日頃から大切な人を大切にね、おいたん。
眠れないよぅ、喉が乾いたよぅ。
とナースコールを押すことも。
(今思えばコール頻回、ごめんね!)
何も見えない、手も動かない、うまく水が飲めないオバラさん。のために大きな男性ナースが身をかがめて水を含ませたスポンジブラシで口腔内をぐりんぐりんしてゆきます。
ああ、助かった。
視力の回復、そして
ICUを寝床にして数日。
曇り硝子のようだった視界が徐々に霧を払ったかのようにクリアに見え始め、手探りで探し当てていたナースコールが、牛乳パックの青が、カレンダーのマス目が、自分の手のひらが、家族の顔が見えるようになりました。
独語が暴力的なおいたんともじきにお別れ。
いよいよ脳外科病棟に移ります。
道中ちらりと現れたあの「目力極まるナースさん。」本格登板。
次回「オバラさん。とナースさん。3」
【文末よもやま企画:オバラ飯】
アプリ投稿内に登場した「オバラさん。の夕餉」から、考えるな、感じろと言わんばかりのレシピを公開。
第五膳「よしなしごとは、たたっ斬って丼に。」より「鰹のタタキ漬け丼」
1.米を炊きましょ。全てはそこから。
2.ボウルに醤油、白出汁、胡麻油、砂糖を投入、白ごまも入れちゃって混ぜ合わせておく。(これを「だいたい何を漬けても美味い汁と名付ける。」)
3.日頃の恨みつらみ、あれやこれやのよしなしごとをたたっ斬る。鰹のタタキはだいたい「いい感じ」の幅で削ぎ切りに。
4.タタキをだいたい何を漬けても美味い汁に漬け込む。合間に色々始めてしまいすっかり忘れる。
5.忘れた頃に炊けた米を丼によそり、やはり忘却の彼方にいたタタキの漬けを盛り付ける。
6.白ごま、生姜、大葉などなどお好みの薬味を添えてどうぞ。
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