AVANCE

〜ビアン人生も悪くないですよ〜

赤い屋根の大きなお家

 

オフ会前恒例になりつつあるまーさんのドット絵援護射撃。

http://avance2017.com/post-4775

まーさんチョイスの桃色エプロンがメガネのレンズに眩しすぎて、オバラさん。のインナー乙女がざわついています。

(ざわ…ざわ…。)

この隠しきれない(むしろ滲み出る///)乙女感の出処はいづこ。

探してみると一つきり、ずうっと心の底に引っかかっていたものがありました。
今思えば、あれは自分の性認識のきっかけだったのかもしれません。

 

–遡ること二十云年

近所の男の子達と野山を駆け回ったり、秘密基地を拵えてみたり、ポケモンシール列伝(懐かしい!)を集めてみたりする何かと「男の子趣味」な未就学児オバラさん。(以降ロリバラさん。)
ライフワークは早朝覚醒後のカクレンジャー鑑賞、母サチコの趣味でなんだかフワフワした淡い色のお洋服を着ていたけれど足元のオサレ忍者戦隊シューズは譲れずそれも泥だらけにして遊ぶお転婆さ、全体的に「女の子を持つ母親の夢」を蔑ろにしてきた感は否めません。徒に可愛い名前までつけちゃって…期待に添えなくてごめんね、サチコ。
(後にこの当たりを補填しようとして無理をするフェム時代が到来。とぅらい。)

(カクレンジャー、ニンジャ、ニンジャ〜♪)

そんな孫娘を見ていた祖父母も気が気ではなかった模様、ある日突然「好きなものを買ってあげる。」と町唯一のおもちゃ屋さんへ。

当時おもちゃを買ってもらえるなんて誕生日か何かのお祝いしか無かったものだから、てきめんに浮かれていたロリバラさん。(地表から3cmは浮いてた。)
小さい頭の中には疑問もあったけれど、それよりも念願の「ドロンチェンジャー」で一杯一杯。
(リモデルが2016年に限定販売されていた…だと!)

 

いざゆかん、男の子のおもちゃコーナーへ!と勇み足を踏んだ瞬間、祖父母の表情が一瞬翳ったことを未だに覚えています。

その二人の顔をみた途端に子供ながら察するところがありました。

記念日でもないのにおもちゃ屋さんに連れてきてもらった意味。

ああ、これじゃないんだ、と。

泥だらけのカクレンジャーシューズが少しだけ褪せて見えたような気がしました。

結局その足は女の子のおもちゃコーナーへ。
特に欲しいとは思っていなかったシルバニアファミリー「赤い屋根の大きなお家」(お値段可愛くない)を階段か何かの造形が気に入って買ってもらって帰宅。(取り外せる屋根裏だったかなぁ。)

とりあえず出してみて、うさぎさんファミリーの了承も得ずにリフォームの匠と化したロリバラさん。
夢中になっていても祖父母が「やっぱり女の子だねぇ」と零した安心したような声はきっちり、聞こえていたのです。

 

なぜか、とても悲しかった。

 

祖父母を喜ばせる事が出来たのに。

 

四半世紀をかけ言葉を少し上手く扱えるようになって、はじめてあれは念願のブツを手に入れられなかった事より、それを選択することすら出来なかった事が悲しかったんだと整理がつくようになりました。大人になるって、こういう事なのねん。

成長するにつれ家族の手と目を離れ、その後は男の子趣味を封印したり全開にしたりを繰り返しながら気づけば立派なメンズライクに。

そう、あれだけ嫌っていた「インナー乙女」とも今は上手ーくお付き合いをしています。
むしろ少し楽しんでいたりも。

ピンクのエプロン買おうかなぁ。

 

さて、いよいよ医療・福祉関係者オフも今週末に。

滲み出る系乙女、ボスと犬とピンクのうさぎと共に皆様にお会い出来るのを楽しみにしています。

(ちょっとした夏のドリンクを用意するよ!)

チームYasio3(という名のふれあい動物園)

 

まーさん、画像お借りしました。可愛いドット絵ありがとう!

ABOUT THE AUTHOR

Obara3
27歳 オバラさん。/看護補助
どうしたって「セクシュアリティ」の枠に収まらない。はみっちゃう。
社会が女性と認めぬ女性。
肩幅特化型、視力やわめ。

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