よく登場する22歳の頃から面倒見てもらってる先輩。
全身否定
先日、久々に二人で夜ご飯。行ったのは自分がずっとリクエストしていたお店。
20代前半の頃、初めて連れて行ってもらって大感動した串揚げの店。当時の自分にとっては、憧れの「ストップ」って言うまで串揚げが出てくる夢のよう場所。
そして何より、ここのお店の大将は今も記憶に残る名言を残してくれた、大好きな人なのです。
当時は、お店の人も驚くほど食べて「もうあげるものが1周しちゃいました」と言われた事もあったりで。もちろんいつも先輩のおごり。
そんなある日
「今日もよく食べるね」と言われ
「はい今日も、誘ってもらって、で、支払いは先輩のお金で…」と恐縮しながら言うと
「ご飯っていうのはね、好きな人と食べたいものなんだよ。嫌いな人と食べたいと思わないでしょ?ご飯に誘ってくれるっていうことは、その人は自分の事を好きでいてくれてるって事。だからご飯に誘ってもらったらありがたく行けばいいんだよ」と。。。
この言葉、ずっとずっと残ってて。
今も誘ってもらったご飯は絶対に行く!と決めているのは、この言葉があったから。
でも先輩が海外勤務になったり、子供が出来たりで遠ざかってたのですが。。。
行きたいと言うと先輩が予約を取ってくれたのです。自分は15年ぶり!!
食べていると大将が現れて。
先輩が「覚えてます?もうだいぶ前によく一緒に来てて1周全部食べちゃったりしてた後輩です」
大将「覚えてるよ」
「えー本当ですか」
大将「うん」
「やっと、久々に連れてきてらもらえました。ずっと家族でばっかりきてたみたいで自分に順番回ってきてなかったんです(笑)」
大将「そっか、じゃあ今日はお支払いだね」
この支払いの流れまで覚えてくれてた。その話し方や立ち振る舞い、時を経ても、やっぱり格好いい。
そう言えば、お店に連れて行ってもらってた頃に、たまたま六本木の花屋で「こんにちわ、分かりますか?」と声をかけられた事があって、誰かわからず「え?」と返すと
「串揚げ屋の・・・」
お店の格好をしてなかったので最初、分からなかったのですが、大将だったんです。
「えーーーよくわかりましたね」と言うと
「料理人はね、美味しい、美味しいって言いながら食べてくれる人のことを忘れないもんだよ」
って。
高級店で食べ慣れた大人達ばかりの中で、当時22歳で出てくるもの全てが新鮮で「これは塩で」と言う言葉を無視して全部ソースにつけて「美味しい、美味しい」と連呼してた。
そんな客を、こんな風に言ってくれたんです。もう本当に格好いい人です。
もう1周は到底食べられず、その半分ぐらいでお腹いっぱいに。
でも何だか初心を思い返させてくれる、良い夜でした。
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