もう10年以上前から知っている先輩。しかし、これまで2人でちゃんと話す事はなかったのですが、最近、仕事を一緒にする事が多くなり2人で話す機会も増えました。
先日、打ち合わせがてらランチしている時に色んな話をしました。
先輩は37歳で結婚。その1年後にレギュラー仕事を辞め、自由度の高いフリーランスになっていました。「結婚したからか〜」と思ってたのですが、実はそのとき、子どもを作ろうと妊活を始めており、月〜金の仕事をしながらでは厳しくなってきたため、辞めたという事を初めて聞きました。
それまで子どもなんて考えていなかった先輩でしたが結婚したからか、40歳という一般的な限界とされている年齢が近づいてきたからか、「やっぱり母性が出てくるんだよね〜」と話していました。旦那さんが、そこまで乗り気でなかった事もあり衝突もあったそうです。そのとき、「なら離婚して子どもを欲しいと思ってる人と一緒になったほうがいいのでは?」なんて事まで頭をよぎったこともあったそうです。
でも・・・「この人の子どもだから欲しくて、それだときっと違うんだよね」と改めて思ったと。
「でもね、、、1年半頑張ったけど、もう諦めたんだ」と話していました。
そんな事があったのか・・・。
自分も子どもが欲しかったです。きっと男性になれば生殖機能が付いて、自分の子どもが作れるならすぐにでもやってたと思う。ビアンとして生きる事で最後までずっと受け入れきれなかったのは”子どもが出来ない””子どもなしの人生を送る”という覚悟をする事でした。自分と一番大切な人の子ども。その子どもとワイワイしている光景を何度憧れた事か。ビアンでも子どもを作る方法はあるという方もいます。でも。。。自分は、、、自分個人の意見としては、そこは踏み出せないんですよね。諦めないといけない事もあるんじゃないかなと思っています。今は。
カミングアウトしている先輩の話。色んな思い出聞いてました。
「先輩は今、子どもなしの人生をどう考えてますか?」
「う〜ん。まだ分からないけど、2人だから出来る生き方があるんだと思うんだよね」
「何年か前にノンフィクションで妊活諦める話ありましたよね」
「あ〜あった、あった見た!」
ドキュメンタリー番組で妊活をする方を追ったものが、かなり前かな。5年以上ぐらい前??やってたんです。長期的に密着していてすごく記憶に残っています。その結末は・・・数年妊活をし、子どもが出来ず。。。でした。精神的な問題、お金の問題、色んな要素があり諦めるという内容でした。
このドキュメンタリーを見た後に別の先輩との飲み会がありました。そこでその話題に。その先輩は子ども4人のパパ。自分が22歳からお世話になっている人で。先輩の子どもの運動会の撮影に行ったり、家族ぐるみのバーベキューによんでもらったり、全てにおいて尊敬している先輩。カミングアウトした際も目に涙をためてくれてた。そして「じゃ、子どもとかは出来ないのか。。。おまえが育てた子どもを見たかったな〜」と。自分が子ども好きなのをすごく分かってくれている先輩です。
その先輩の意見に初めて反論をしたのが、この時でした。先輩もこのドキュメンタリーを見ていて「やっぱり最後はハッピーエンドじゃないと。子どもが生まれましたという人もいれないと。」と発言したのに対して「それ違う!」とがっつり反発。「あれは今ハッピーエンドでないかもしれないけどバッドエンドでもない。子どもが出来ない=バッドエンドって誰が決めたんですか。この先どうあるかで、決まるんですよ」
「でもテレビっていうのは希望がないと。子ども出来なかったじゃさ。。。」
「それは先輩が子どもがいるから。子どもが出来ない人にとっては、あの夫婦の決断に「同じ人がいる」と人生に希望を抱く人もいる。」
ディレクターとしてもなんか納得いかなかったんですよね〜。後にも先にもこの先輩に反論したのはこの時だけです。
”子どもが出来ない”
”子どもがいない人生”
子どもが欲しかった人間にとって、とてつもなく重い言葉。でもこの言葉にどんな色をつけるかは自分次第。これからの歩み方次第でどんな色もつけられる。そして、それはビアンであろうと、男女のカップルであろうと変わらない事なんですよね。
先輩とは今後、がっつり一緒に仕事をする予定になっています!!バリバリ働いて稼いで、楽しい人生を送りましょうね〜。絶対、バッドエンドにしない!!
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