AVANCE

〜ビアン人生も悪くないですよ〜

男性にプロポーズしたことあります。【第2話】

 

さて、尊敬する上司に「仕事だけじゃなくて、結婚して幸せになることも両方選択していいんだぞ?」と愛ある助言をいただいてしまった私。
その時、湧き上がってきた感情は、怒りや呆れではなく悲しみでした。

50代のおじちゃん(父と同い年)だし、「結婚=幸せ」という固定観念を持ってるのは仕方がないです。
私が幸せかどうかを気にしてくれてることに対して、素直にありがたいなと思いました。
できることなら、この上司を安心させてあげたい。と同時に、これからも仕事はバリバリやっていきたいので、この手の心配をされ続けることは避けたい。そう思いました。

ちょっと脱線して、そもそもの話・・・

私は、「仕事で認められれば「結婚」のけの字も聞かれまい。」という考えでいました。

女性部長とか女性役員とかって、結婚してるかどうかなんてどうでもいい話になるじゃないですか。もちろん年齢の問題もありますけどね。
だから私の目標は、「とっとと偉くなること」でした。

今となっては笑ってしまう発想ですが、その頃は本気でそう思ってて、早く偉くなりたい一心でがむしゃらに働いてました。あの頃の私の働きっぷりは、別の意味でホントに偉い人(笑)。

 

というのも、同じ会社にロールモデルがいたのです。
私が新卒で入社した会社の女性役員に、50代、独身、(L寄り)バイセクシャルの方が。

新人の頃、2か月ほどその方の下で勉強させていただいたことがあって、毎日、交換日記みたいな形で研修ノートのやりとりをしていたのですが、私の「ビアンの嗅覚」は彼女から同じ匂いをクンクン嗅ぎ取っておりました。おそらく彼女も私に何かを感じていたのではないかと思います。さぐり合うような空気感てあるじゃないですか。まあ、私の勘違いかもしれないですけどね。

彼女がバイセクシャルだということを、今は女性と付き合ってるらしいということを、私はある日先輩から聞かされました。「やっぱりか」と思いましたし、同時に、「すごいな、みんなが認めてる」と思いました。

「そうか、偉くなればいいんだ」

私は彼女と出会ってそう思ったんです。だから、頑張って偉くなろうって決めました。

ですがね、ここで現実に戻りまして・・・

偉くなるよりも、結婚ですよ。周りの口をつぐむには、もう結婚しかないと。
疲れちゃってたのかな。弱気になってたのかな。

目標の方向転換。

不本意ながら、「結婚」という目標をセットすることになったわけです。

 

結婚するからには、まずはお相手ですよね。

その頃の私の恋愛事情はどうだったかというと、好きな人もおらず、もちろん誰とも付き合っていませんでした。
8年間付き合った彼女と別れて2年ほど経った頃でした。
その8年間の恋愛で、私は精神的に疲れ果ててしまってました。付き合いながら少しずつ違和感とムリが生じていたのに、別れる選択をしたくなくて、頑張り続けてしまった恋愛でした。その時間が長すぎて、私の心は思った以上にダメージを受けていたようです。恋愛が生きるエネルギー!の私が、「しばらく恋愛はしなくていい」と思ってたのですから。

ビアン界隈にも顔を出さず、イベントにも行かず、掲示版も覗かなければSNSも利用しない。ビアン女性との出会いを徹底して避けていました。

なので、本来ならばまずは恋愛スイッチを入れなきゃいけない状況だったんです。

続く・・・

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