AVANCE

〜ビアン人生も悪くないですよ〜

「子どもが欲しい」…その言葉、トラウマです

山口さんが「子ども大好き」ってことは、ブログの中ではかなり有名な話ですね。よく一緒に遊んでいる先輩のお子さんとのことを、いつも楽しそうに書いてますもんね。ディズニーランド行ったり、ディズニーホテルに泊まったり。呼び出されてもすぐ駆けつける。←これってすごい。

つづいて9さんも、少し心境に変化がでてきたようですね。

ビアン友達と子どもの話

 

 

子どもかー。

 

 

私は一度も「子どもが欲しい」と思ったことがないんですよ。諦めたというわけでも、もともと子どもが嫌いというわけでもないけど、やっぱりビアンだからなのでしょうか、リアルに考える機会がなかったなぁって。振り返るとそう思います。

かつて男性と結婚しようってヤケになっていたときは、「むしろ子どもが出来ちゃえば気持ちも固まるのに」って、子どもの存在をそんな風に考えてました。

今思うと、既婚者という事実が欲しかっただけなので、それが叶った先の人生は、子どもがいる前提での「家族」が私の生き甲斐になるだろうと思ってたんです。むしろ、子どもがいないと無理だったと思います。

女性と付き合っている時の私はどうだったか。子どもが欲しいと思ったことはないのか。

いま、自分の心の中を静かに眺めてみているのですが、私、子どもどころか、女性同士では「家族になる」という意識がなかったみたいです。

「いつまでも恋人でいたい。家族になりたくない」

若い頃からそんな風に言ってました。

それは、「恋人=ドキドキがあって楽しい」「家族=落ち着いちゃってつまらない」というイメージで言っていました。私自身が飽きっぽいからだと思います。安定は良いことだと思っていますが、変化がない生活がつまらなく感じてしまって、とても苦手なんです。

 

だけど、やはりここに行き着くんだな。。。

 

私にはトラウマがあります。女性同士で子どものことを考えたくないトラウマ。

 

20代前半から7年ほど付き合った女性がいました。2つ年上でバツイチでした。そして、思ったことをどんどん実行しちゃう、ぶっとんだ人でした。

彼女と付き合って2年経った頃、彼女が「子どもが欲しい」と言い出しました。

「愛しい人と子どもを育ててみたい」なんて9さんみたいに可愛いことは言ってなかったですよ。単に「29歳までに産まなきゃダメなの、適齢期が!」みたいな感じでした。

その時はもう彼女と一緒に暮らしていて、収入面も比較的余裕があったので、彼女も「これならいける」と思ったのでしょう。

「精子を提供してくれるゲイカップルを探してみる」

ですって。

インターネットで探し始めたんですよ、本気で。今から20年近く前ですから、LGBTで子どもを持つとしたら、そういう方法しか浮かばなかった(実行する人がどのくらいいたか知らないけど)。

「え? ちょっと待って。 私は子どもが欲しいとは言ってない」

そう、私は子どもが欲しいとは思ってない。でも彼女は当然一緒に育てる前提です。

「私は子どもが欲しいの。どうしても29歳までに産みたいの」

彼女の29歳まで、あと3年でした。

「いや、でも、子どもって・・・・命よ、この先ずっと育てていくってことよ」

25歳の私には想像もできないことでした。無理無理無理無理無理。無理。

「じゃあ、一人で育てる」

そういうことを言う人なんです。一人で子どもを育てるって言われて、「じゃあそれでお願いします」って言えるわけがないでしょう。

「無理。子どもは無理です」

それから数週間くらい、「産みたい」「無理」の押し問答です。

そして、ある夜。

「会社の社長(40代・既婚者)がちょっかい出してくるから、せっかくだから社長と子どもを作ろうと思うの。デキる男だから、知らない人よりいいかなって」

予想もしない展開。

「・・・・・無理。ごめん」

「ごめん。わかってる。でも、あなたより子どもをとる」

あーあ、言われちゃった。

 

その夜、別れました。

 

私より子どもをとる。彼女がそれほど本気で子どもが欲しいのなら、もう止める理由はない。

でも、彼女を前にして「私が男だったら良かったのに」とは思いませんでした。あの頃、一度も。

好きだったけど、なんか違うって思ってもいたんです。この人は私を見ていない。自分の空間に置いてはいるけど、私を見てはいない。そして私も、彼女を見ていないんだきっと。

 

「やっぱり子どもよりあなたをとる」

ぐっさぐさに私を傷つけた直後に、彼女は急に戻ってきました。

「子どもは?社長は?」

「んー、いざとなったらやっぱり出来ないと思った。それにあの社長、新人の男の子にも手をだしてた。遊びすぎ」

言葉がでない展開です。

社長、若い男子を喰う。(いや、もうそれはどうでもいいんだけど。いや、そうでもない、やっぱり気になる(笑))

状況は良くわからないけど、ぶっとんだ彼女ならありそうな展開だったので、というか私の頭の中ももうあまり考えられる状態じゃなかったので、とりあえず復縁。

・・・したけど、やっぱりもうそこからは気持ち的には続かなかったです。「彼女がもう何も言ってきませんように」って祈りながら付き合ってたような感じです。

それからの彼女は、子どものことは言いださなかったけど、ぶっとんだ行動はいくつかしてくれました。そのたびに、頭が真っ白になる私です。

実はこの彼女が、私に2大トラウマを置いていきました。

同棲 と 子ども

いやはや、よく7年も付き合ったものだわ。ぐっさぐさに傷ついて、あの頃の私は今みたいにポジティブじゃなかったと思います。彼女と別れるのも数年かかったし、すっかり心が疲弊した20代後半でした。

子どもを持つって、今も考えただけで怖い。胸がうーってなります。

嫌だね、そんな感覚って。早く解き放たれたい。

 

あ、、、、子どもを持ちたいビアンさん、もちろんいいと思います。

年齢とかタイミングとか、なのかな。私も、この人となら一緒に子どもを育てたいって思える彼女と出会えていたら、全然違っていたんだろうと思います。

人生もね、全然違ってたかもね。

 

人生にリセットボタンはないけれど、

スタートボタンは何回押したっていい。

 

いい言葉ですね。最近出会ったのでお裾分け。

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